今年4月、技能実習制度の見直しについて
政府の有識者会議による中間報告のたたき台が発表されておりましたが、
その後の状況についてご報告します。
難航する「転籍」に向けての議論
中間報告では現在の技能実習制度における
様々な課題についての指摘があり、改善の必要性が示されましたが、
現在は実習生の「転籍」についての議論が中心になっているようです。
6月30日の有識者会議では、実習生の転籍の条件について
次のような意見が出されております。
●「転籍は、企業で1年働いた場合が目安ではないか」
●「転籍は、期間内で1回に限ってはどうか」
●「人権侵害など問題があった場合は、無条件で転籍の適用をすべき」
●「ハローワークも関与し、転籍の実効性を高めるべき」
●「条件の良い都市部に人材が偏るおそれがあり、地方への政策も必要」
転籍については、
受け入れ企業様にとっても気になる部分だと思いますが、
有識者会議でも様々な意見があるようです。
最終報告に向けて議論が進められますが、
いずれにしても転籍の要件が緩和される方向で
間違いないと思われます。
今秋には最終報告が政府に提出され、
早ければ2024年1月に召集される通常国会に
関連法案が提出される可能性があるそうです。
何らかの形で転籍が緩和されるまでに、
外国人材の確保に向けて企業様の体制づくりが
大切になってくるでしょう。
ここからは、実習終了後の外国人材がそのまま残留することになり、
長期にわたって良い関係性を築かれている企業様をご紹介します。
外国人材を大切に思う気持ちから…
3年前にミャンマー人技能実習生2名を受け入れられた
ビルクリーニング業をされている企業様です。
企業様がしっかりコミュニケーションを取りながら
大切に見守ってくださる中、
実習生は仕事も日本語も一生懸命学び、順調に成長していきました。
そんな環境で3年間の技能実習を終えようとしていた時
実習生が「まだ同じ会社で働きたい」と希望し、
特定技能に移行して転職せずに引き続きこの企業様で頑張っています。
特定技能の在留カードが発行されてすぐ、
企業様は2人に1ヵ月半の一時帰国を提示されました。
以前から「ミャンマーに一時帰国できれば嬉しい」と聞いていた企業様が
2人の希望を叶えてくれたのです。
ミャンマーでは、4月に「水かけ祭り」という
国をあげての大きなイベントがあります。
企業様の計らいで、その時期に合わせた帰国が実現!
2人はさらに喜んでいました。
母国で家族や友達に再会してリフレッシュした後、
無事に日本へ戻ってきた時の様子を動画で撮影しました。
2人は現在も企業様の元、一生懸命働いてくれています。
よろしければご覧になってください。
※YouTubeが開きます
企業様と外国人材の間に生まれる好循環
企業様が外国人材を大切にしている気持ちは、ダイレクトに伝わります。
より一生懸命に励んでくれたり、転職せずに長く活躍してもらえたり…と
その関係の中で好循環が生まれるのです。
反対に、外国人材をぞんざいに扱っていたりすると
お互い不満ばかりを言い合うような負の連鎖も…。
悪循環から抜け出せなくなってしまい、
結果的に人材が逃げていく現実が待っています。
仕事で教えるべきことはしっかり指導をしていただき、
人材の良いところを伸ばすよう、お互いにプラスの声掛けをしていくことが
今の時代は大切になっていると思います。
外国人材が働きやすい環境を作ることも、
企業様にとっては大きな課題になるかもしれません。
そういったことに関するご相談なども承っております。
お気軽にご連絡ください。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
今後も随時、情報提供をさせていただきたいと思います。
ご要望などございましたら、
Webフォーム、またはお電話からお気軽にご相談ください。
今後ともよろしくお願いいたします。