2024年3月29日の閣議決定において、特定技能の対象分野に
自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野が追加されました。
さらに4月19日に運用要領が発表され、
外国人労働者の拡大に向けた整備の内容が明らかになってきました。
今回は、新しく追加された中でも特に注目度の高い
「自動車運送業」について深掘りしたいと思います。
自動車運送業の現状
時間外労働規制の見直し、いわゆる「2024年問題」もあり
業界全体で多くの人手不足が懸念されている自動車運送業。
そんな中、追加されたのは
トラック運送業・タクシー運送業・バス運送業の3業務です。
DX化の推進による生産性向上や、
労働環境整備による追加的な国内人材の確保を行ってもなお
不足が見込まれているため、
特定技能としての受入れ人数は向こう5年で
最大2万4,500人と想定されています。
ミャンマーのドライバー事情(弊社調べ)
ミャンマー人男性の運転免許保有者数は全体の約30%程度。
ですが、ヤンゴン市内を走る車は右ハンドルの日本車が中心で、
日本車の運転に慣れているドライバーが多くいます。
走行車線が日本とは逆であることが不安要素になりますが
信号システムも日本と近しく、交通標識も似ているため
日本国内での運転も順応性は高いと想像できます。
まだまだ整備されていないミャンマーの道路環境で
運転経験を積んでいることを考慮すると、
日本でドライバーとして従事することは
技術的には問題ないと考えられます。
ミャンマーでは、いまだ情勢が不安定であるため、
依然として日本での就労を目指す希望者が殺到しています。
これまで多くの男性希望者の受け皿となっていたのは建設業でしたが、
自動車運送業が追加されることで、
希望者はさらに増えることが容易に想像できます。
受入れまでの流れ
まずは技能評価試験に合格することが必要ですが、
現時点で実施日時・場所は未確定です。
試験合格者は在留資格を取得し、
来日後に日本の運転免許への切替えを行います。
また、中型以上の免許及び二種免許については
日本人と同様の試験を受験し、
合格となれば免許を取得することができるのです。
いずれも日本語での試験となるため、
日本語能力が大きく左右しそうです。
特定技能となると求められる日本語レベルはN4。
さらに、接客を伴うタクシー・バスを運転するために必要な
二種免許については、N3以上の日本語レベルが設定されました。
運転技術があっても、
日本語要件をクリアできるかどうかが採用の鍵になりそうです。
写真は日本での就労を志し、
ミャンマーで語学勉強に励む希望者の様子です。

最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
今後も随時、情報提供をさせていただきたいと思います。
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今後ともよろしくお願いいたします。