この度、政府の有識者会議による技能実習制度の見直しについて
中間報告の「たたき台」が発表されました。
今回はその内容について、詳しくご紹介させていただきます。
技能実習制度の実態
技能実習制度は、発展途上国への技術移転を目的としながら
実際は労働力を確保するための手段となっており、
目的と実態がかけ離れているという指摘が少なくありません。
この現状を受けて制度の廃止が求められているのです。
今後は、正式に「労働力」という目的に一本化した
新制度の創設を求めていくとされております。
法改正などを伴う可能性があるため
廃止・変更は2024年以降になるとみられておりますが、
特定技能のように、より現場の実態にあった
制度に生まれ変わる方向になると予想されます。
4月末までに「たたき台」をもとに中間報告が出され、
秋に最終報告をまとめる予定となっています。
制度の問題点とは
具体的な問題点としては、
〇発展途上国への技術移転といいながら、どこか労働力として期待している
〇転職ができない仕組みになっている
などがあげられます。
これらを解消することで、
企業様はより現状にあった労働力としての運営ができます。
しかし、転職がしやすい環境になると
企業自体の魅力をさらに上げていかなければ
人材が残らない、確保できない状況になると思われます。
給与や待遇、働きやすさや暮らしやすさ、
丁寧で分かりやすい指導力など
海外人材に「ここで働き続けたい」と思ってもらえるような
魅力ある職場作りが大切になってきます。
魅力ある職場とは
技能実習生を受け入れされている自動車整備業様で
実際にあったお話をご紹介します。
2年前、ミャンマー人技能実習生を2名受け入れされ、
最長3年の期限となる年を迎えました。
実習生には普段からとても丁寧に接しておられ、
仕事が上達するように一生懸命指導されていました。
先日は特別教育として外部の業者に依頼してタイヤの空気充填講習を開催し、
実習生に新しい技術を学んでもらう機会をつくられていました。
その受講の様子を撮影した動画がございます。
よろしければご覧になって下さい。
※YouTubeが開きます
元々、自動車整備が好きということもあり、
仕事に対する興味や関心はどんどん深まるばかり。
その効果もあって、こちらの実習生2名は
3年間の技能実習が終わった後も、特定技能として
この企業で働き続けたいと希望したのです。
これまで、実習生を大切に育ててこられた企業様の思いが
本人たちにも伝わっていたと思うと、大変嬉しく感じました。
たくさんの国や企業の中から選んでもらっていることを忘れず、
互いに感謝し尊重しながら大切に接してもらえたら
実習生にも必ず伝わるという良い例だと思います。
今後求められる大切なこと
技能実習制度が変わることで
企業が海外人材を選ぶ時代ではなく、海外人材が国や企業を選ぶ時代になるでしょう。
その準備のためにも、企業内の考え方や仕組み、
そしてサポートの整備が重要になります。
私たちからも有益な情報があれば共有させていただき、
一緒に取組みを進めていけたらと考えております。
ご相談等ございましたら、遠慮なくご連絡ください。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
今後も随時、情報提供をさせていただきたいと思います。
ご要望などございましたら、
Webフォーム、またはお電話からお気軽にご相談ください。
今後ともよろしくお願いいたします。