正社員やパート/アルバイト問わず、人材採用の面接時、どのような面接対応をしていますでしょうか？
今回のテーマは「面接は、質問する場・応募者を見極める場ではなく、欲しい人材を口説き落とす場である」という、視点に基づくご提案です。

昨今の人材市場では、応募者は複数の職場の選考を同時に進めており、「貴社だけに応募している」という事は稀なことが現状です。

その為、単なる評価に終始する面接ではなく、応募者に対して企業の魅力や未来を熱意をもって伝えることが求められています。 質問中心の面接を見直し、応募者の心を動かすアプローチについて解説いたします。

面接の本質とは？

従来の面接では、応募者に一方的な質問を投げかけ、その回答をもとに評価することが主流でした。
しかし、面接は単なる「質問の場」ではなく、企業のビジョンや魅力を直接伝え、応募者が「ここで働きたい」と心から感じるような「交渉の場」でもあります。

つまり、面接官に求められるのは、質問する技術ではなく、応募者を魅了し、説得する能力なのです。
企業側が情熱と信頼感をもって語ることで、応募者の内面にあるモチベーションを引き出すことが可能になります。

具体的な戦略と実践テクニック

ここからは、実際に「口説く面接」を実践するための具体的な戦略とテクニックをご紹介します。

1. 事前準備

• 応募者リサーチ：応募者の履歴書から、経歴、実績、興味関心、生活スタイルを確認し、彼らが何に魅力を感じるかを把握します。
  例/成長できる職場をもとめているのか、家庭の都合を考慮できる職場を求めているのかなど。
• 企業ストーリーの整理：自社の強みやビジョン、今後の展望を明確にし、応募者に伝えるためのストーリーテリング資料を準備します。 応募者毎に、刺さるポイントは様々。相手の気持ちをしっかり聞きながら、自社をフィットさせていけるように、日ごろから複数のパターンを用意しておきましょう。

2. 面接中のテクニック

• 対話型アプローチ：一方的な質問ではなく、応募者との双方向の対話を重視します。企業の情熱や未来像を語ると同時に、応募者の意見やビジョンを引き出す質問を交え、双方の共感を深めます。
• 情熱の伝達：声のトーン、身振り、表情などを活用し、仕事に対する熱意と信頼感をダイレクトに伝える工夫を行います。
• 柔軟な対応：応募者の回答に応じて、さらに深掘りする質問や、会社の具体的な対応事例などを交え、より具体的な魅力を伝えます。

3. フォローアップ

• 迅速な連絡：面接後は迅速かつ丁寧に採否の通知を行い、応募者が次の入社の準備に進めるようにサポートします。
• 継続的なコミュニケーション：選考過程が面接が複数ある場合は、ステップの前後に応募者へのメールや電話で関係を継続的に強化していくようにします。

Q&A

Q1: なぜ従来の質問形式だけでは不十分なのでしょうか？

A1: 質問のみでは応募者の表面的な経験や希望は把握できても、彼らの本当のモチベーションや職場への共感を引き出すことが難しいためです。対話を通じたアプローチにより、応募者自身が企業に対して興味を持つきっかけを作ることができます。

Q2: 「口説く面接」を始めるための第一歩は？

A2: まずは応募者の情報をしっかりとリサーチし、どのような点に興味を持ちそうかを見極めることが重要です。その上で、自社の強みや職場の魅力を明確にし、実例やロールモデルを紹介するような面接プランを策定しましょう。

Q3: 面接中に気をつけるべきポイントは？

A3: 一方的に企業の話ばかりするのではなく、応募者の意見や質問にも耳を傾け、双方向のコミュニケーションを心掛けることです。応募者がリラックスし、自然体で話せる環境づくりが成功の鍵となります。

まとめ

今回は、「面接は質問する場ではなく、欲しい人材を口説き落とす場である」という面接の意義と具体的な実践方法についてご紹介しました。「AI面接/自動面接」なども登場する中で、実際に対面で面接、コミュニケーションをとる意義とは何か？を今一度考えなおし、応募者との対話を通じて企業の魅力を最大限に伝えるアプローチへとシフトすることで、採用活動全体の質が大きく向上します。

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